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ל

ラメド

Lamed / Lamedh
発音 /l/・前置詞(לְ / 〜へ・〜のために)
順番 アレフベット第12文字
語源 牛追い棒(lamed)

字形の由来

ラメドの字形は「牛追い棒(ox goad)」を象形したものに由来します。農耕社会で牛を動かすために使われた長い棒が変形し、現代のヘブライ文字 ל になりました。アレフベット22文字の中で最も背が高く、他の文字の上に突き出た形を持ちます。

ラメドは接頭辞として単語の先頭に付き、「〜へ」「〜のために」「〜に属する」を意味する前置詞 לְ として機能します。また動詞 לָמַד(学ぶ・教える)はラメドという文字名と同語根とされ、「学ぶこと」という概念そのものがこの文字と結びついています。旧約聖書の申命記6章など、律法の学習・伝達に関する文脈で頻出する動詞です。

聖書の単語

לֵב
Lev
心、思考、意志、内面
旧約聖書で860回以上登場する基礎語。ヘブライ語の「心(לֵב または לֵבָב)」は感情だけでなく思考・意志・人格全体を指す。シェマー(申命記6:5)の「心を尽くし(בְּכָל לְבָבְךָ)」、詩篇51:12の「清い心を創ってください(לֵב טָהוֹר בְּרָא לִי)」など、信仰の核心を語る文脈に繰り返し登場する。
לֶחֶם
Lechem
パン、食べ物
「パン」を意味するが、広く「食べ物・糧」全般を指す。ベツレヘム(בֵּית לֶחֶם)の地名は「パンの家」を意味する。創世記3:19のアダムへの呪い「בְּזֵעַת אַפֶּיךָ תֹּאכַל לֶחֶם(汗して糧を得る)」、出エジプト16章のマナ「天からのパン(לֶחֶם מִן הַשָּׁמַיִם)」、詩篇78:25の「天使のパン(לֶחֶם אַבִּירִים)」など多彩な文脈で用いられる。
לֹא
Lo
〜ない、否定(否定詞)
旧約聖書で最も頻出する否定詞の一つ。十戒(出エジプト20章)では「לֹא יִהְיֶה לְךָ(〜があってはならない)」「לֹא תִרְצָח(殺してはならない)」など禁止命令を表す。創世記1:2の「地は形なく空虚であった(וְהָאָרֶץ הָיְתָה תֹהוּ וָבֹהוּ)」にも間接的に関連し、否定と肯定の対比を通じて旧約の神学を構造化する。
לָמַד
Lamad
学ぶ、教える
ラメドという文字名と同語根とされる動詞。申命記4:10の「וְלַמְּדוּ אֶת בְּנֵיהֶם(子らに教えなさい)」をはじめ、律法の世代間伝達を命じる文脈に頻出する。ヒフィール形(使役形)で「教える」、カル形で「学ぶ」。ユダヤの教育伝統の中核をなす概念で、「学ぶ者(タルミード / תַּלְמִיד)」はこの語根から来ている。
לוּחַ
Luach
板、石板、書板
出エジプト記32章でモーセがシナイ山から下りてきた「לֻחֹת הָאֶבֶן(石の板)」を指す語。神の指で刻まれた十戒の石板はイスラエルの信仰の物的根拠であり、最初の板はモーセが怒りで砕き(出エジプト32:19)、二枚目が改めて授けられた(出エジプト34章)。エレミヤ31:33では「心の板(לוּחַ לִבָּם)」に律法を刻む新しい契約が預言される。
לַיְלָה
Layla
夜
創世記1:5で神が「暗闇を夜(לַיְלָה)と呼ばれた」と初出し、昼と夜のリズムが定められる。出エジプトの「לֵיל שִׁמֻּרִים(守りの夜)」(出エジプト12:42)は過越の聖なる夜を指す。詩篇19:3「夜は夜に知識を伝える(וְלַיְלָה לְלַיְלָה יְחַוֶּה דָּעַת)」のように、夜は神の啓示と神秘の時として詩篇に多く登場する。
לְ
Le-
〜へ、〜のために、〜に属する(前置詞)
後続の語に接頭辞として付く最頻出の前置詞の一つ。方向(〜へ)・目的(〜のために)・所属(〜に属する)・間接目的語(〜に)など多様な用法を持つ。詩篇24:1の「לַיהוָה הָאָרֶץ(地は主のもの)」では所属を示し、不定詞連語「לֵאמֹר(言うには)」の形で旧約聖書の物語文体を構成する定型句にもなっている。
לְפָנִים
Lefanim
以前、かつて、昔
「前(פָּנִים)に」という構造から「以前・昔」を意味する表現。旧約聖書では歴史や慣習を回顧する文脈で使われる。関連語 לִפְנֵי(〜の前に)も頻出の前置詞表現で、「לִפְנֵי יְהוָה(主の御前に)」という表現は礼拝・祈り・審判の文脈で数百回登場する。
לָמָּה
Lama
なぜ、どうして(疑問詞)
「なぜ」を問う疑問詞。詩篇22:2(マタイ27:46でイエスが十字架上で引用)の「אֵלִי אֵלִי לָמָה עֲזַבְתָּנִי(わたしの神よ、わたしの神よ、なぜわたしをお見捨てになるのですか)」は旧約聖書の中で最も有名な「なぜ」の問いの一つ。ヨブ記・詩篇・哀歌など苦難の文脈で神に「なぜ」と問いかける人間の祈りを表す語。
לְעוֹלָם
Leolam
永遠に、世々限りなく
「世(עוֹלָם)のために」という構造で「永遠に・とこしえに」を意味する定型表現。詩篇136篇では各節の末尾に「כִּי לְעוֹלָם חַסְדּוֹ(その慈しみはとこしえに)」が26回繰り返される礼拝的リフレインとして有名。「ヨハネによる福音書」3:16の「永遠の命(ギリシア語: αἰώνιος)」の背景概念でもある。
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アレフベット全22文字

א Alef ב Bet ג Gimel ד Dalet ה He ו Waw ז Zayin ח Het ט Tet י Yod כ Kaf ל Lamed מ Mem נ Nun ס Samekh ע Ayin פ Pe צ Tsade ק Qof ר Resh שׁ Shin ת Tav
כカフ メムמ

聖書の引用は特記のない限り、聖書 新共同訳(日本聖書協会)による。

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