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בוּ

シュルク

Shuruq · û
音価 û(長い「ウー」)
長さ 長母音
記号 ヴァウ(ו)の中央の点(וּ)

記号の由来と用法

シュルク(שׁוּרוּק)は、ヴァウ(ו)の中央に点(ダゲシュのような形)を置いた וּ という記号で、長母音「ウー(û)」を表す。この点はダゲシュ(子音を重ねるしるし)とは異なり、母音の種別を示すために使われる。ヴァウは母字(マーテル・レクティオニス)として機能しており、発音はされない。同じ「ウー」を表す記号にキブツ(ֻ)があるが、キブツはヴァウを使わず子音の下に3斜点を置く。シュルクとキブツの音価は同一でも、書き方は全く異なる。

シュルクは語根にヴァウを含む中空根動詞(שׁוּב・קוּם・רוּם など)や、ヴァウを母字として長母音を示す名詞(רוּחַ・צוּר など)に広く現れる。また接続詞「〜と」を表すヴァウは唇音(ב・ו・מ・פ)の前でシュルク形(וּ)になる規則もある。長母音のウー族(u-class)を習う際はキブツと並べて覚えることで体系的に理解が深まる。

聖書に登場する単語

רוּחַ
Ruach
霊、風、息
ヘブライ語で最も神学的に重要な語のひとつ。「神の霊(רוּחַ אֱלֹהִים)が水の面を動いていた」(創世記1:2)として聖書の冒頭に登場し、神の創造のはたらきを表す。「風・息・霊」という3つの意味は文脈によって使い分けられるが、根底では同じ語が用いられている。エゼキエル書37章の枯れた骨の幻では、神がルーアッハ(霊・息・風)を命じて骨に命を吹き込む場面がある。語頭の רוּ にシュルクが現れる。
שׁוּב
Shuv
帰る、立ち返る、悔い改める
「帰る・立ち返る」を意味するヘブライ語動詞で、預言書の神学的核心語として「悔い改め・回心」の概念を担う。イザヤ書55:7「神に逆らう者はその道を離れ 悪を行う者はそのたくらみを捨てよ。主に立ち帰るならば(וְיָשֹׁב אֶל יְהוָה)、主は憐れんでくださる」のように、神のもとへの立ち返りを呼びかける文脈で繰り返し登場する。動詞のシュルク(שׁוּ)が語根の中空母音であり、ヴァウが語根字であると同時に母字にもなる。
קוּם
Qum
立つ、立ち上がる、起き上がる
「立ち上がる・起き上がる」を意味する中空根動詞。命令形 קוּם として物語の転換点に多く登場し、アブラハムが旅立つ場面(創世記13:17)・ヨナが神に命じられる場面(ヨナ1:2 קוּם לֵךְ)など、神が人に行動を促す表現として使われる。イザヤ書60:1の「起き上がれ、光を放て(קוּמִי אוֹרִי)」はシオンへの回復の呼びかけとして有名。語頭の קוּ にシュルクが現れる。
צוּר
Tsur
岩、岩山、砦
堅固な岩や断崖を指す名詞で、神の属性を表す比喩語として詩文・賛美に頻出する。申命記32:4のモーセの歌「主は岩(הַצּוּר)、その御業は完全で/その道はことごとく正しい」はその代表的用例。詩編18:3「主はわたしの岩(צוּרִי)、わたしの砦」など、揺るがない神の守りを「岩」に例える表現は旧約全体に広がる。語頭の צוּ にシュルクが現れる。
אוּר
Ur
ウル(地名)、炎、光
アブラハムの出身地「カルデアのウル(אוּר כַּשְׂדִּים)」(創世記11:28・15:7)として知られる地名。考古学的には現在のイラク南部に位置するシュメール文明の都市遺跡と同定されており、アブラハムの旅の起点となった地として聖書学習者に重要な地名である。同形で「炎・光」を意味する普通名詞(イザヤ書31:9など)もあり、語頭の אוּ のシュルクで長い「ウー」が始まる。
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母音記号 全16種

בֲ ă בֱ ĕ בֳ ŏ בְ ə/– בַ a בִ i בֻ u בֶ e בָ ā/o בֵ ē בֹ ō בָה â בִי î בוּ û בֵי ê בוֹ ô
בִיヒレク・ヨード ツェレ・ヨードבֵי

聖書の引用は特記のない限り、聖書 新共同訳(日本聖書協会)による。

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