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בָ

カメツ

Qamets · ā / o
音価 ā(長い「ア」)/ o(カメツ・ハトゥフ)
長さ 長母音(カメツ・ガドール)/ 短母音(カメツ・ハトゥフ)
記号 子音文字の下のT字形の記号(ָ)

記号の由来と用法

カメツ(קָמֶץ)は「閉じる・握る」を意味するヘブライ語の語根に由来し、口を開けて発音する長母音 ā の形を「拳を開く」動作にたとえたとも言われる。記号はT字形(ָ)で表され、通常は長母音 /ā/(カメツ・ガドール)として発音される。旧約聖書の母音記号の中で最も頻繁に現れるもののひとつである。

同じ形のカメツが短母音 /o/ として読まれる「カメツ・ハトゥフ(קָמֶץ חָטוּף)」が存在し、初学者がつまずくポイントとなる。区別の基本は音節の種類で、閉じた非強勢音節(アクセントのない閉音節)のカメツはカメツ・ハトゥフ(o)として読む。ただし日常的な聖書テキスト読解では大多数がカメツ・ガドール(ā)であり、最初はすべて ā と読んで慣れることが推奨される。

聖書に登場する単語

אָב
Av
父
旧約聖書全体の核となる語。族長アブラハム(אַבְרָהָם=「多くの民の父」)の名にも含まれる。申命記1:31「あなたの神、主がその道中ずっと、父が子を抱くように、あなたを抱いてくださった」など、神と民の父子関係を表す比喩表現に多用される。語頭の א にカメツが置かれる。
אָדָם
Adam
アダム、人間
「大地・赤土(אֲדָמָה)」から取られた名で、創世記2:7「主なる神は土の塵で人を形づくり」に初出する最初の人間の名前。固有名詞と普通名詞(「人間・人類」の意)を兼ねる。詩篇8:5では「人(אָדָם)とは何者なのか」と神の前での人間の存在を問う表現に使われる。
שָׁמַיִם
Shamayim
天、空
創世記1:1「初めに、神は天地(הַשָּׁמַיִם וְאֵת הָאָרֶץ)を創造された」に登場する最初の2語のうちのひとつ。語形は複数形で、上の水・下の水を分ける「大空(רָקִיעַ)」(創世記1:7〜8)の上方を指す。「天の神(אֱלֹהֵי הַשָּׁמָיִם)」はエズラ記・ネヘミヤ記・ダニエル書での神の称号。語頭の שָׁ にカメツが置かれる。
אָמֵן
Amen
アーメン(同意・確認の応答)
「確かである・信頼できる」を意味する語根 אמן に由来する。申命記27章でモーセが律法の呪いを宣言するたびに民が「アーメン」と応える場面(申命記27:15〜26)が典型的な用法。詩篇41:14、72:19、89:53、106:48などでは各詩篇集の終わりを締めくくる典礼的な応唱として使われる。語頭の א にカメツが置かれる。
אָרוֹן
Aron
箱、契約の箱
単なる「箱・棺」(創世記50:26でヨセフの棺)から、出エジプト記25:10〜22で指示される金張りのアカシア材の「契約の箱(אֲרוֹן הַבְּרִית)」まで幅広く使われる。十戒の石板を収め、神の臨在を象徴した至聖所の中核。列王記上8章でソロモンが神殿に安置する場面が詳述される。語頭の א にカメツ。
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בֲ ă בֱ ĕ בֳ ŏ בְ ə/– בַ a בִ i בֻ u בֶ e בָ ā/o בֵ ē בֹ ō בָה â בִי î בוּ û בֵי ê בוֹ ô
בֶセゴル ツェレבֵ

聖書の引用は特記のない限り、聖書 新共同訳(日本聖書協会)による。

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